canalでパッケージをご利用いただいているウェルネスブランド『Slimfy(スリムファイ)』代表の松下様に、ブランドコンセプトに込められた想いや、デザインやパッケージへのこだわりについてインタビューさせていただきました。
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ボディメイクのプロである自分でも本当に食べたいと思える良い商品を世に出したい
ー貴社のブランドとミッションについて、ご説明をお願いいたします。
Slimfyは、“食の楽しみを”提供することでダイエット・ボディメイクをお手伝いするウェルネスブランドです。先日、8月30日に第一弾プロダクトシリーズとして【プロテインスリムファイチップス】を発売しました。じゃがいもや小麦を使用せず、プロテインパウダーをノンフライで焼き上げたプレミアムチップスです。
たんぱく質20g、糖質3g、脂質3.7gと既存のプロテインスナックを大きく上回る理想的な栄養成分構成になっています。厚生労働省が発表している一般的なポテトチップスと比べて、たんぱく質が1430%、糖質が80%OFF、脂質が65%OFFになっています。他にも吸収効率を考慮した複数種類のプロテインパウダーを独自ブレンド、グルテンフリー、有機JAS認定ココナッツオイル、環境配慮パッケージなど、特徴を列挙するときりがない程に様々なこだわりを持って製造しています。
ーなぜSlimfyをご自身で立ち上げようと思ったのですか。
ダイエットやボディメイクの成功には正しい食事の継続が不可欠です。それをわかってはいてもサラダチキンなど鶏胸肉ばかりの食事は、次第にストレスに感じてくるものです。創業者の私はパーソナルトレーニングジムも経営しているのですが、お客様から「ダイエットやボディメイク中にもお菓子を食べたい」との相談を多数いただきます。正直に申し上げて、既存のプロテインスナックでは私がお客様に勧められる成分の商品がマーケットに見つかりませんでした。それなら作ってしまおうと、自らそのソリューションとして本ブランドを立ち上げました。
また、私自身、今までに2度ボディメイクコンテストに出場しどちらも優勝を収めているのですが、その準備過程でお客様と同じようなストレスを感じていました。ボディメイクのプロである私自身でも本当に食べたいと思えるような良い商品を世に出したかったのです。プロの私からみると決して優れていない商品があたかもベストプラクティスであるかのように売られている今のマーケットを正すという大義もあります。
マーケティングの一環で言っているのか、本当に正しいと思って言っているのかわかりませんが、発信者・販売者の責任として虚偽はもちろん、無知も罪だと思っています。一方で、人々に受け入れられ易い甘いセールスコピーに迎合せず、真理を突いた正しいこと・ものを発信していても流行りづらいのが世の中の流れだという事も承知しています。そこをどう対処して正しいものを広めていけるか、私たちの手腕にかかっていると思います。
“サラダチキンの代替”を目指して極限までこだわる
ークッキーやプロテインバーなどがある中で、なぜチップスという形で製品を開発しようと思ったのですか。
これは非常に単純で、まず第一に私の中で「スナック菓子といえばポテトチップス」というイメージがあったからです。SNS等でもアンケートを取りましたが、やはり相違がなかったため、ごく数日でチップスに決定しました。別の商品シリーズの企画開発も進めていますが、プロテインスリムファイチップスの味展開も増やしていきたいと計画しています。
ー商品開発ではどのような点が大変でしたか。
“サラダチキンの代替になるよう、高タンパクで糖質と脂質は徹底的に抑えた商品化”を目指して開発に着手しました。
他社製品は糖質や脂質も含むので幾分開発が楽かと思うのですが、プロテインスリムファイチップスは糖質や脂質を抑えるために極限までツナギと呼ばれる糖質食材や油をカットしたため開発が非常に難航し、結果として商品化までに2年を要しました。
具体的には、ツナギや油を極限まで少なくした結果、配合原料の結着が弱くなり、加熱した際に水分蒸発の勢いでプロテインが飛び散ってしまい、チップス状を保持できなかったのです。なんとか開発に成功できて良かったです。大手をはじめ競合他社からバンバン注文が入っているのは、開発が評価されている勲章かなと思っています。
単なる食品ではなく、生活の一部に取り入れていただくためのデザイン
ーブランドのデザインについて教えて下さい。
リテラシーは上がってきているものの、プロテインというと未だにニッチなイメージを持たれることも少なくありません。女性にも召し上がっていただきたい!という想いが伝わるようなブランドデザインを進めてきました。これには女性の感性が必須と思い、優秀な女性デザイナーにジョインしてもらいました。ECサイト・商品パッケージ共に無駄なモノを排除してミニマルで洗練された仕上がりを目指してデザインしています。商品パッケージについては「インテリアの一部になる」という目標を基に設計しました。
Slimfyが提供するのは衣食住の食です。それはつまりユーザー様に生活の一部として取り入れていただくということです。
生活の一部に取り入れていただくというアプローチは、食べるというアクション的な側面だけでなく、ユーザー様のお部屋やカバンの中身といった空間的なところでも、違和感なくその一部に馴染む必要がある。派手すぎることもなくミニマルで場所を選ばないようなデザインを細かく設計しました。
パッケージの使いやすさにもこだわっています。まずチャック付き個包装にすることで食べ切らなくてもよく、食事の代替としてだけでなく間食としてもご利用いただけるようにしています。会社の休憩や外出先などでも気軽に召し上がっていただきたいと思い、持ち運びし易いようサイズを調整しました。
ーその中でのパッケージの役割について教えて下さい。
パッケージを工夫したことで、ユーザー様の声をダイレクトにキャッチし易くなっていると思っています。ECで販売しているため工夫しないとユーザー様の声を拾うことはできません。ユーザー様がSNSにあげたいと思えるデザインにできたことで、ネット上で皆さんの声をキャッチすることに成功できています。
インスタグラムのハイライト欄にまとめていますが、おかげさまで一級タレントの方々からの、非PRの有難いUGCも集まっています。以上のように、しっかりとデザイン設計されたパッケージは、間違いなくユーザー様とブランドのより深い関係構築に寄与してくれると考えています。また、早くも複数の方々からリピートいただいており、そこにもパッケージの貢献があるだろうと確信しています。実際にユーザーさんにヒアリングした際、パッケージもほめていただくことが非常に多くありました。
ちょっとだけ話が逸れますが、パッケージのおかげもありサイト写真が綺麗に仕上がったので、まだ結論付けるにはデータが少なくはありますが、一般的なECサイトにしてはコンバージョン率が高く今後の広告効果も見込めると思っています。
まだ広告を打っていないので、早く打ちたくてウズウズしていますが、ひとまずヒートマップ等の解析に注力して最適化の準備をしています。パッケージの重要性をつくづく感じています。
胸を張ってビジネスをしたいからこそ環境配慮にも深く取り組む
ーパッケージに限らずSDGsへこだわられている理由について教えて下さい。
これはブランドもそうですが私自身の強い思いで、胸を張ってビジネスをしたいという信条があります。利益目的だけならもっと別のことをすれば良いですから。そうした思いから環境配慮についても表面的ではなく、深く考えています。
まず、パッケージ素材についてはcanalさんにご紹介いただいた環境配慮型のリサイクルPETを使用しています。環境配慮素材についてcanalさんに相談した際に、お見積もりと併せて材質も提案いただきました。当該素材についての研究結果、二酸化炭素排出量のエビデンスデータなどをご説明いただき、迷わず採用させていただきました。
次に、必要最小限なコンパクト設計にすることで根本的な産業廃棄物の削減にも取り組んでいます。また、チャック付き個包装や乾燥剤(シリカゲル)の封入により食べ残しなどのフードロス削減にも最大限に取り組みました。
ーパッケージ以外に、食品の材料でも環境配慮に気を使われているのですか。
食品事業者として食品廃棄物の問題は無視できません。生乳は世界的に見ても主要食品廃棄物の一つであると言われています。主要食品廃棄物でありながら有効利用がなされていない事実を鑑み、乳プロテインを主原料に選定しました。
生乳はプロテイン粉末へ、更には有形食品に加工されることで、賞味期限をより長く延ばすことが可能になります。
乳プロテインは植物性プロテインよりも原価が高くつきますが、フードロス問題と栄養価の両軸で考えて必ず主原料にするべきと決断しました。
ーcanalを利用していただいた感想をお伺いさせて下さい。
弊社のデザイナーが他社のD2Cブランドのデザインをお手伝いしていた経験がありまして、「パッケージはブランドの大事な根幹になるのでcanalさんにお願いすべき」との話を聞き、ご連絡させていただきました。私自身がパッケージを含めこだわりがとても強く、デザインやサイズについて何度も相談をさせていただきました。一つ一つすごく丁寧に対応いただき、スムーズにこちらの要望に答えていただいたので、おかげさまで満足のいくパッケージが作れました。本当にcanalさんにお願いしてよかったなと思っています。
パッケージ制作が初めてのD2Cブランドは、わからないことが沢山あります。素材であったり寸法であったり、手厚くフォローしていただけると初めてでも確実性をもって生産にたどり着くことができるので、本当にありがたいです。
ー今後Slimfyをどのようなブランドにしていきたいですか。
健康と美容は生活の豊かさに直結します。
ユーザー様にダイエット・ボディメイクの成功を通じてより幸せな毎日を送っていただけるよう、その一助としてお手伝いしていきたい。Slimfyは常に正しいプロダクト・サービスを提供し続けていきます。堂々と胸を張っていられるブランドでありたいから。
新商品を開発する際にも今の主義をブレずに貫いていきたいと思います。